母暴行死で初公判 阪大助教夫婦が無罪主張 大阪地裁
産経新聞 2014年1月21日(火)15時13分配信
同居していた母親=当時(80)=を暴行して死亡させたとして、傷害致死罪に問われた大阪大歯学部助教、佐保輝之被告(54)と妻、ひかる被告(50)の裁判員裁判の初公判が21日、大阪地裁(斎藤正人裁判長)で開かれた。佐保被告は「突然暴れた母親を止めようとしたが暴力は一切振るっていない」と起訴内容を否認、ひかる被告も「まったくの事実無根」と述べ、いずれも無罪を主張した。
検察側の冒頭陳述によると、両被告が父母と同居を始めて約1カ月後、父母が両被告に退去を求めて関係が悪化。事件当夜には、ひかる被告が母親から長男の不登校について嫌みを言われ、家出を決意した。
佐保被告は母親に「お前らのせいでこうなった」と怒鳴り、ひかる被告とともに母親に暴行。翌日夜、母親の異変に気づき119番し、救急隊員に「母親が嫁に嫌がらせをして我慢できなかった」と話したという。
起訴状によると、両被告は共謀し平成23年6月、大阪市東住吉区の自宅で、佐保被告の母、重子さんの顔を何度も殴ったほか、胸を足で踏みつける暴行を加え、外傷性ショックで死亡させたとされる。